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概要

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-9-(3)土砂災害発生箇所の恒久対策?? 熊本地震及びその後の豪雨により発生した土砂災害に対する恒久対策として、以下のとおり災害関連緊急事業などが採択され、国、県、市町村で連携しながら早期の対策工事の完成に向け取り組んでいるところです。なお、災害関連緊急事業だけで対応できない部分については、激甚災害対策特別緊急事業などでも対応していく予定です。ここで事例として、県が実施している法面工事の中で、比較的規模が大きい「大切畑災害関連緊急地すべり対策事業」(西原村小森地内)に関して、被害の概要と対策工法を紹介します。2.大切畑災害関連緊急地すべり対策事業について(1)被害状況大切畑地区は西原村役場から東北東側約2.5km大峯山(標高407.8m)の北側の分離丘状小山体(標高292.0m)の北東斜面に位置します。斜面は30°~40°の比較的急勾配であり、斜面直下には白川水系鳥子川が北西に流下し、斜面尻は同河川の水衝部であるため、浸食により凹状地形を呈していました。当地区では山体全体が火砕岩(スコリア)という脆い地質で形成されており、布田川断層に近いことも影響し、熊本地震により、尾根部に段差亀裂や開口亀裂が現れ、さらに大規模な斜面崩壊が発生しました。土砂災害発生後の調査の結果、幅235m、長さ140mの地すべりであることが判明しました。地すべり活動が本格化した場合の被害想定範囲には、斜面前方の主要地方道熊本高森線の大切畑大橋や、鳥子川を挟んだ対岸の大切畑集落・村道など、重要な保全対象があります。これらの保全対象を地すべりから守るため、災害関連緊急地すべり対策事業による対策工事を実施することになりました。事業名 件数 事業費(億円)砂防災害関連緊急事業(国) 1 27災害関連緊急砂防事業(県) 26 110災害関連緊急地すべり対策事業(県) 3 46災害関連緊急急傾斜地崩壊対策事業(県) 31 43災害関連地域防災がけ崩れ対策事業(16市町村) 277 67西原村役場??被災現場??大峯山??県道熊本高森線??大切畑ダム??大切畑集落??風当集落??被災現場??袴野集落??高森町←??写真1.1 被災箇所→熊本市??図-2 位置図