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概要

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①進入路設置②不安定岩塊除去③仮設防護柵設置④法面工の施工12月末片側通行・著しく緩んだ尾根部にアンカー工等の抑止工を施工することは、施工時の安全確保が困難であるため、無人機による排土工としました。また、排土後の法面は、緩み岩盤内の長大法面となるため、中期的な安定を確保するため鉄筋挿入工と吹付法枠工としました。・不安定な岩盤の箇所は、地形上、切土法面が広大になり環境への影響が大きいこと、緩みの程度から、面的に抑止工で押さえることが可能であるアンカー工としました。・多量の崩土・巨礫が堆積している法尻部には、大径の礫がやや不安定な状態で含まれているため、崩土撤去と法面整形後、吹付法枠工を実施し、落石の発生や表面浸食を防止します。・その他法面については、周辺環境へ配慮し、植生基材吹付工により緑化します。(3)施工状況図-6 に1 工区の施工フローを示します。①斜面上部へ機材を搬入するため、一部の崩石除去と大型土のうの設置を行い、斜面上部への進入路を設置しました(写真-3)。②斜面上部の不安定岩塊は静的破砕による小割後、機械で除去をしました(写真-4,5)。③仮設防護柵を設置し、12 月末までに片側交互通行で交通解放をしました(写真-6)。④引き続き、逆巻き施工により法面工に着手し、本復旧工事を行います。3.おわりに今回の熊本地震による被災現場の復旧工法について紹介しました。未曾有の災害を受け、震災前の状態までに復旧するまでには長い時期と労力を要しますが、法面保護協会の皆様方のご協力をいただきながら復旧に取り組んでいるところです。今後、類似した現地条件下での工法選定時、本稿が皆様に少しでも参考になれば幸いです。写真-2 被災直後 写真-3 進入路設置 写真-4 不安定岩塊除去(静的破砕)図-6 施工フロー 写真-5 不安定岩塊除去 写真-6 仮設防護柵設置-11-