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概要

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1工区2工区3工区2.阿蘇公園菊池線の被災状況と復旧工法県道阿蘇公園菊池線は阿蘇市一の宮町を起点とし、菊池市立門へ至る主要幹線道路であるとともに、観光名所でもある菊池渓谷を通り、阿蘇地域とを連絡する観光道路でもあり、かつ、地域の方々の生活道路としての役割も果たしています。また、地震直後から発生する緊急輸送を円滑に行うための防災拠点等を連絡する緊急輸送道路に指定されており、防災面からも重要な役割を担っている路線です。平成28 年4 月16 日未明に発生した地震(菊池市で震度6 強)により、県道阿蘇公園菊池線の菊池渓谷第2 駐車場出口付近から菊池市街地方面へ向けた約860m区間において、3 箇所で斜面崩壊が発生し、全面通行止めとなり、地域経済や観光産業、日常生活に大きな影響を与えています(図-3,写真-1 参照)。今回、被災規模が大きい1工区について詳細を紹介します。(1)被害概要1 工区の災害概要を図-4 に示します。本工区では、法面崩壊により約70m にわたり多量の崩土・巨礫が県道上に堆積しました。被災後、現地を調査した結果、以下の課題・問題点を確認することができました。1.隣接する尾根が著しく緩んでおり、岩盤崩壊を生じる恐れがある。2.崩壊地内およびその上には不安定岩盤が残存しており、法面崩壊や落石を生じる恐れがある。以上を踏まえ、各箇所において想定される斜面・法面の不安定化のメカニズム、規模や地質条件等を考慮し復旧工法を検討しました。3 工区 1 工区図-3 位置図写真-1 被害状況2 工区-9-