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概要

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-38-平成27年10月9日から10月12日にかけて、北海道地区研修旅行を行い、会員企業から18名の参加がありました。 以下、参加された㈱ユニテクの河内 亮さんに研修旅行の概要をまとめてもらいました。  今年も法面協会の円滑な運営を図る為、厚生行事の一環として10月9日から10月12日までの3泊4日の研修旅行を行いましたのでここにご報告いたします。 初日には札幌羊ヶ丘展望台を訪れ、札幌農学校初代教頭のクラーク博士の銅像を拝見。 かつて推進していた農学教育があまりうまくいかなかった経験を踏まえ『新しい農学教育を効果的に行う為には新しいタイプの教育組織が必要だ』と考えたという文書を閲覧し、我々の業界、社内教育にも同じことが言えるのではないかと思いました。 その後、北海道神宮を訪れ法面協会の発展並びに、当研修旅行の安全を祈念しました。 2日目には小樽運河を訪れ、都市景観100選に選ばれた街並みを拝見。街中の急傾斜地においては、豪雪地帯ならではの雪崩予防策【傾斜地の地盤に直接支持させる固定柵型】を見ることができ、九州ではなかなか見ることができない施設を見ることができました。 その後、余市方面へ走行中のバス車内において、平成8年に起きた豊浜トンネル崩落事故の話を拝聴し、事故発生後の現場では、救出活動を行おうと試みたものの多数の瓦礫に塞がれ、内部に閉じ込められた車の様子が確認出来ず、さらに巨大なまま上部に残留している岩盤を除去しない限りは、再崩落の危険があり内部に入ることができなかった為、岩盤を発破により海側へ滑らせて除去することとし、尚且つ内部にいる人が生存している可能性も考慮し、爆薬の量が制限されたため、4回にわたる発破作業の末、ようやく岩盤を除去することができたとの事。崩落に至った原因としては、付近の地下水が湧出している部分が厳冬期に凍結し、地下水圧の上昇を毎年繰り返すことで、岩盤の亀裂を徐々に成長させたためと見られているとの事。現場付近では1991年と1994年にも小規模な崩落が起きており、安全対策を怠ったとして北海道開発局の元幹部2名が書類送検される事態になったとの事で、危険箇所においての日頃からの防災・点検業務の重要さを認識させられました。 3日目には京極ふきだし公園、洞爺湖を経由し有珠山・昭和新山を拝見。2000年に起きた有珠山の噴火では、幾度となく噴火を起こしてきた記録を踏まえ、発生前に【緊急火山情報】を発表できた為、被害は限局化されたとの事。当地域においては普段から噴火活動に対する防災意識が高く、周辺市町のハザードマップの作成や児童への防災教育がなされており、危険地域を避けた適切な避難誘導が行われていた為、対処が確実に行われた話を伺い、防災準備の大切さを痛感しました。 今回の研修旅行に際して言えることは、防災意識の啓発並びに、人災を起こさない為の一歩先手を打った点検からの防災準備の重要性を認識させられました。 また参加した会員相互の親睦も深まり、協会運営に関しても非常に有意義な時間を設けられた事と思います。 会員の皆様のご協力を得て、ますます当協会が発展していく事を、ご祈念申し上げます。委員長 森   光 也厚生委員会活動報告